Coda schoolでの研究活動

研究の特色<協働研究>

小中高生たちは、 Coda schoolのゼミに所属し研究活動を行います。ゼミは対面参加とオンライン参加のハイブリッド形式で実施されます。

研究の特色としては、小中高生が講師の大学生や大学院生と研究を進め、それぞれの強みを活かしながら研究することにあります。これを「協働研究」と呼んでいます。例えば、小中高生は純粋な知的好奇心を基に自身の研究テーマを描いたり、大学生・大学院生は自身の研究スキルを発揮したりします。

▲協働研究のイメージ

論文執筆や、研究ポスター制作の際も、少し高度な調査・分析は小中高生本人がチャレンジしても、分析が得意な大学生・大学院生が取り組んでもかまいません。時には専門家に依頼して、分析を手伝ってもらうこともあるでしょう。この「協働研究」は、小中高生がアカデミックに信頼性のある研究に取り組む仕組みです。

付箋を使った興味関心の言語化

Coda schoolでは、発想法であるKJ法を用いて、それぞれの興味関心を探索します。
KJ法とは、文化人類学者の川喜田二郎が発表した研究方法で、ブレインストーミング法で得た情報を付箋などに書き、同じ系統の付箋をグループ化し、同じ系統に分類されたデータを整理し、その関係性を図解化し、文章にまとめアイデアを発想する方法です。

人は、必ず何かに興味関心があります。しかし、小中高生の段階では、何に興味があるのかが分からなかったり、言語化することが難しかったり、自分自身が考えていることの関係性が理解できていなかったりします。

それを付箋にアウトプットし、机の上に並べ、関係性を吟味することで、自分でも気づけなかった新しいアイデアが生まれ、自分自身の関心に気付くことができます。そのアイデアを文章に書くことにより、自身の想いや興味を言語化することができるようになります。

プロが書いた論文に挑戦する

自分自身の興味関心が分かれば、その分野に関する研究を調べて、実際に論文を読みます。
「論文を読む」と聞くと難しく感じるかも知れませんが、小中高生が論文を読むときに重要なことは、論文を全て理解しようとするのではなく、分かりそうな部分を頑張って理解しようとするその「プロセス」です。

プロの研究者でも、自分の専門分野以外の高度な内容は分かりません。だからこそ、小中高生が論文を完璧に理解することを求めていません。今はネット検索で何でも情報が取れる社会ですが、その中で、研究のプロが書いた論文を小中高生が読んだり、その内容を理解しようとすることには価値があります

良い問いが良い研究を作る

研究には手順があります。まず、自身の興味関心から研究テーマを決め、明らかにしたい問いである「リサーチクエスチョン」を設定します。良い研究をするためには、良い問いを立てることが重要です。

そして、良い問いを作るためには、今までの研究がどこまで明らかにしてきたかを学ぶ必要があります。これを先行研究の調査と言います。そして、先人たちの積み上げてきたものを学び、その上で自らが明らかにしたいことは何かを考え、リサーチクエスチョンを設定します。

その問いに答えるためには、どのような対象を研究すればいいのか、どのような調査方法が適切なのか、どのように分析すれば明らかになるのか、ということを吟味し、研究の計画を立てます。研究計画ができれば、それを順番に実践し、明らかになった結果を研究ポスターや論文という形でまとめていきます。

そして、研究成果を他者に発表し、指摘やフィードバックをもらうことで、自分だけでは気づけなかった観点・視点を得ることができ、それによって研究はより深く、より精細になっていきます。

このような手順を繰り返すことが研究です。

1

2

3
TOP