Coda Blog #02

0. 今回のテーマ

Coda Blog 第2回目のテーマは「過去のCoda生の研究ポスター発表」です!
これまで、Coda schoolは2021年8月にサマープログラム’21を開催、2022年3月にスプリングプログラム’22を開催、2022年8月にサマープログラム’22を開催してきました。

サマープログラムとスプリングプログラムは、通年開講の本科プログラムとは異なり、夏休み・春休みの長期休暇の際に、連続した3日間で集中講義形式で研究を行うプログラムです。

Coda Blog #02では、Coda schoolの記念すべき第1回目の講座の「サマープログラム’21」の受講生の研究活動の様子を紹介しながら、受講生がどんな研究ポスター発表をしてきたのか振り返りたいと思います!
(スプリングプログラム’22、サマープログラム’22に関してはまた後日ブログをアップします^^)

1. サマープログラム’21の概要

サマープログラム’21は、2021年8月19日から21日の3日間で開講しました。
このプログラムこそが、Coda schoolの初めてのプログラムでした。。。

サマープログラムを開講するために、4ヶ月前から毎朝7時から1時間スタッフミーティングをして、まさに「0→1」を作り出していました。


サマープログラムは、連続した3日間の体験。
長期休暇の夏休みの時間をフル活用して、日々研究に勤しんでいる京都大学・同志社大学の大学院生や大学生と一緒に本気で自分の興味関心を追求できるプログラムです。

3日間で、大学院での研究活動を丸ごと体験し、「研究するということ」を学びます。

3日間ともに、時間は10:00〜16:00で開講し、お昼休みは12:00〜13:00で、適宜休憩を挟みながら行いました。
場所は、京都市左京区下鴨にある教室で実施しました。

実際に受講生の様子とともに3日間の研究活動を振り返ります!

2. 1日目<興味を掘り下げ、論文を読む!>

受講生は当時小学4年生の男の子、Aくん。
科学雑誌Newtonが好きで、日頃から宇宙の不思議や、日常にある数学、日本や世界の歴史などに興味関心を持つ生徒さんでした。

1日目は、Aくんがどんなことに一番興味を持っているのかをヒアリングすることから始めました。
その中で、昔Aくんが「ニュートン別冊 数学の世界 図形編」を読んだときに、黄金比について知ったことを教えてくれました。

調べていくと黄金比は、自然界に多く存在し、人が美しいと感じる特別な比率(1:1.618)であり、有名な企業のロゴのデザインだったり、絵画に使用されていたりと意外とAくんの身近なところにあることに気づきました。

そこで、Aくんが「僕も黄金比を調べる研究をしてみたい!」とワクワクした様子で言ってくれました^^
いよいよ、研究が開始!私はAくんに「じゃあ、一度論文を読んでみようか」と言いました。

論文検索エンジンのGoogle Scholarで、実際に黄金比に関して研究を行なっている論文を一緒に探してみるところから始めました。

ここでよく「小学生が論文読むことってできるの?」とご質問をいただけることがあります。

結論から言うと、小学生でも論文を読むことは可能です。
もちろん、全部を理解して読んでいくことは難しいです。だからこそ、逆に分かるところが少しでもあればそれで十分なのです。

小学生が社会にあるそのままの情報(=論文)を理解しようとする姿勢そのものに価値があると我々は考えています。(実際に、大学院で研究している私自身も、専門分野以外の研究論文を全て理解することはかなり難しいです。。。笑)

Aくんは、スタッフと一緒に40分かけて論文を読みました。
Aくんにとって人生初の論文。
感想は「難しかったけど、面白かった」と言っていました!(恐るべし、小学生。。。)

3. 2日目<研究テーマの決定と研究計画書の作成>

1日目が終了し、迎えた2日目。
Aくんも少し慣れてきた様子で、研究を進めていました。

この日は、研究テーマを決めて、研究計画書の作成を行いました!

【研究テーマの決定】

研究テーマを決めるために、Coda schoolでよく使うやり方があります。
それが付箋を使ってアイデアを出したり、まとめたりする「KJ法」です。

ワークショップ等でよく聞く手法だと思いますが、KJ法の生みの親、川喜田二郎さんの『発想法―創造性開発のために』を読み、原典のやり方に沿って、Coda schoolでは研究テーマを決めています。
(私がまとめたレジュメも掲載しておきます。ご自由にダウンロードしていただいて構いません。)


AくんもこのKJ法の手法にのっとり、研究テーマを決めていきました。
具体的には、以下の3ステップを通じて、Codaスタッフとともにテーマを言語化しました。

1)関心のある事柄を付箋にとにかく書き出すこと
2)付箋同士を見ながら、関連性があるものをグループ化していく
3)グループがいくつかできれば、その関係性を図解化していく

最終的にテーマを「企業ロゴにある黄金比が人々のイメージに与える影響」として、研究を進めることになりました!

【研究計画書の作成】

続いて、研究計画書の作成を行いました。
大学生も、大学院生も、もちろん教授も、研究をする際は必ず計画を立ててから研究を開始します。

Coda schoolでは、研究計画書として、以下の項目を考えて、Codaスタッフとともに考えていきます。

1)研究テーマ・タイトル
2)研究背景・動機
3)研究目的
4)Research Question(何を明らかにしたいのか?)
5)研究手法
6)研究計画・手順

2日目は研究計画書を仕上げることができ、いよいよ調査・分析をする準備ができました!

4. 3日目調査・分析と研究ポスター発表

ついに最終日。
この日は朝から調査・分析を行いました。

【調査分析】


研究タイトルを「アスペクト比が人々のイメージに与える影響の考察〜人気サービスのロゴの特別な比率に注目して〜」とし、2日目に立てた研究計画に基づき、以下のステップで調査・分析を進めていきました。

1)まず、Aくんが知っている人気企業をピックアップし、企業ロゴを印刷する
2)企業ロゴに黄金比があるのかを定規を使って計測して調べる
3)企業の人気(業績・売上)と、企業ロゴにある黄金比の有無を表に整理し、関係性を考察する

調査・分析をしていく中で、黄金比だけでなく、白銀比(1:1.414)や青銅比(1:3.303)が企業ロゴに隠されていることがわかりました。

【研究ポスター発表】


そして、最終日のフィナーレは研究ポスター発表。
保護者さんや、Codaスタッフが見守る前で、自分の研究を一枚の模造紙にまとめ、その横に立って堂々と発表をしていました!

質疑応答の時間も用意し、大人からの質問に、Aくんは3日間の研究で学んだことを振り返りながら答えていました。


最後は、みんなで記念撮影。笑

5. サマープログラム’21を振り返って

サマープログラムを3日間やりきったAくんから出た言葉は「学校よりもCoda schoolが楽しい」という言葉でした。

自分が興味関心のあることを突き詰めて研究していくこと、
社会にあるプロの情報(論文)に触れることや、
自ら計画を立てて研究を進めることを通じて、3日間で徐々に主体的に自ら学んで研究していこうという姿勢があらわれていました。

学校での学びももちろん重要です。

しかし、小学生が大学院という研究・教育機関の最終地点にto coda(飛び)し、一人の研究者として興味関心を研究することで、社会の生の情報に触れることができ、その子の可能性が広がってゆき、学校での5教科の学びがより面白くなるのだと思います。

だからこそ「楽しい」という言葉が出たのだと思います。
学ぶことって、研究することって、本来は楽しいもの。

そんなことに気付いてくれるようなプログラムがCoda schoolです。

#02はここまで。それでは!

<この記事を書いた人>
Coda schoolスタッフ 西口優毅
同志社大学大学院総合政策科学研究科ソーシャル・イノベーションコース博士前期過程2年

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